ベトナムの旅 2007.2.4〜7
「ドクちゃん結婚!ベトナムへ行きたくなった」

 いたずらにイラクをメチャクチャに破壊し、この後に及んでまた増兵したアメリカ。このアメリカに世界で唯一勝利した国ベトナム。いつか行きたいとおもいつつ、まだ一度も訪ねた事がありませんでした。
 思い切って2月4日から7日まで強行スケジュールでベトナムを訪ねることにしたのは、昨年の12月16日、あのドクさんが結婚したという新聞報道に感動したからです。ドクさんの優しそうな笑顔とかわいらしい新婦の写真、久しぶりに心温まるニュースでした。
(ベトナム戦争中に米軍が散布した枯れ葉剤の被害者「ベトちゃんドクちゃん」の弟グエン・ドクさん(25)がホーチミン市で結婚式を挙げた。ドクさんは88年に同市で分離手術を受けたのち、この病院の職員として働くかたわら「ベトナム戦争の負の象徴」として枯れ葉剤被害を世界に訴える活動を続けている。)
 ベトナムでは、30年以上経った今でも枯葉剤の影響で障害をもった子供たちが生まれ続けています。親に見放され病院で育てられている子供たちを励ますドクちゃんの姿に、お相手の方は惹かれていったそうです。いいお話ですね。
ドクさんは結婚式の出席者に向かい「お父さん、お母さん。産んでくれてありがとう」と言ったそうです。恨むどころか感謝している!ご両親の気持ちを思うと、もう…泣けてしまいました。

 4日昼、ホーチミン空港着。一緒に参加したベトナム経験者の友人が空港がきれいになっている!と驚いていた。サイゴン川近くのホテルに向かう。驚いたのは街の喧噪。沢山のバイク、スーパーカブがすごい勢いで左右の路から広い道路に合流してくる。それをよける車のクラクションのうるさい事。車道は舗装されているが、歩道は黄色い砂場、半壊の建物やふるいアパートなどに混
ざってときおり新築のとてもおしゃれな建物もある、ほんとに混沌としている。信号がない道路をどうやって横断するの?とみているといとも簡単に、左右をきょろきょろ見ながら、忍者のようにするりするりと車とバイクの間をぬけて行くのです。そしてその瞬間だけ、バイクも車も減速する。歩行者も運転手も敏捷で、臨機応変。自分の身は間違いなく、自分で守っている。
2、3歳の幼児までバイクにたたせ家族4人でのっているのを見たときはハラハラドキドキ。バイクが自家用車?砂ホコリがすごいのでバイクの人たちや歩行者たちは大きなマスクをしている人がほとんど。常夏の国だからバイクが合うのでしょう。いまやバイクがないと彼女が出来ないそうです。
 街全体を覆っている生活感あふれる熱気と活気に、しばし唖然。ドイモイ政策で成長いちじるしいのがよくわかる。今の日本ではおよそこのような活気にはお目にかかれない。「元気な神田香織」といわれているけど、私なんてとんでもない、と物怖じしてしまった。
 折しも、2月3日の共産党77周年を祝う「斧トンカチ」「星」の赤い旗が道路脇に翻っており、目にも鮮やか。
この国が社会主義国で、我が国が資本主義国家なんだなあ〜、その差はなんだろうと思うと複雑な心境…。
 戦争記念博物館へ。ソンミ村虐殺の写真、武器、弾薬、戦車。戦闘機などが内外に展示してある。枯れ葉剤の影響で身体がくっついてしまった双子のホルマリン付けの胎児には思わず息をのむ。ジャングルの木々が邪魔で殺すべき人間がみえない。なら。木を枯らせばいい。とはなんというタンラク。原爆もそうだ。東京をはじめとする空襲も、最近ではアフガニスタンも、イラクも。地上でどれほどの惨劇にみわわていようと関係ない。米国のこの悪い癖をなおさせないととんでもないことになる!といっても最初の空襲は、日本の重慶攻撃なのだから、何をか言わんやですけど…。
 ベンタイン市場にむかう。入り口ちかくの歩道ではお母さんが赤ちゃんを抱えておしっこをさせている、はじめは微笑ましい光景などと思ったが、よく見るとなんとうんちの方。驚いた。どう始末するのだろう。もちろんだれも気に留めない。たくましいなあ〜。
市場では魚、フルーツ、衣類、細工物、靴、アクセサリー、コーヒーと何でも売っている。ちょっと臭うのはあのドリアンのせいでしょう。
 ここで自分用に着物に合う刺繍のバックを買う。売り子の女の子、日本語上手で薦め上手、弟子と娘たちにはやはり刺繍の化粧ポーチ、とてもやすいので興奮してしまいました。ホテルはサイゴン川ぞいのルネッサンス・リバーサイド。きれいで日本語もオーケー。向こう岸に渡るため、船に乗り込むバイクの群れ、まるで船に吸い寄せられるようで見ていて飽きない光景でした。

 本場でいただくベトナム料理はおいしく、とても安い。まわりのお客さんたちは日本人女性客。ベトナムは若い女性に人気があるそうだ。夜になってもバイクの群れは失速する事なく、クラクションの音の洪水。いつ眠りにつくのだろうと思っているうちにこちらが眠りについた初日でした。